サクラ色ト、パンドラノ箱ト、、
冷たい雨も寒い風も、
なにもかもが一直線に繋がったとき、
それは心をサクラ色に誘う。
魔性の香りに足を踏み込んで、
疵付くコトを怖れて遠ざけようとしていたけど、
パンドラの中に封じ込めた想いは、
あの人の一粒の涙であっけなく開いた…
あれからちょうど3年。
結局、
あの冬の日に渡せなかったモノと想いは、
押入れの奥に封印したんだっけ。
なにもかもが一直線に繋がったとき、
それは心をサクラ色に誘う。
魔性の香りに足を踏み込んで、
疵付くコトを怖れて遠ざけようとしていたけど、
パンドラの中に封じ込めた想いは、
あの人の一粒の涙であっけなく開いた…
あれからちょうど3年。
結局、
あの冬の日に渡せなかったモノと想いは、
押入れの奥に封印したんだっけ。
*
ときは流れ、
さくらの蕾がいまも咲きそうな季節の誕生日、
あの人はさくら咲くタンブラーを私にくれた。
気持ちを抑えきれずにはにかんで、
心の中を覗かれてしまいそうな気がしていたよ、
終わらせていたはずだったのに…
だから、
其れは思い出しそうになるコトを怖れて、
使うことさえも出来ずに、
いつしかしまったコトすら忘れていた…
*
2度目の同じ季節を通り越して、
また寒い冬が訪れようとしていた頃、
渡せなかったモノと使えなかった
其れを見つけたよ。
渡せなかったモノは、
綺麗な想い出になったと誰かに伝えたくて、
寒空の下でも肌身離さずに持ち歩いてた。
其れは、
ただ使い出すきっかけを失ったまま
机の上でオブジェクトと化していた。
*
ちょうどその頃、
あの頃と同じ魔性の香りを放つ
あなたの存在に感付いた。
一歩足を踏み入れれば、
其れは私の負けとなるコトを知っていたし、
手の中にある幸せを捨てるつもりも無ければ、
無駄な疵痕を作るつもりもなかった。
でも、
冷たい雨の降る夕暮れドキ、
ふと使われるコトのなかったタンブラーを
あなたに貸し出した。
其のときは深い意味など考えずに…
でも、思えばあの瞬間から、
何かが始まってしまったのかもしれない。
*
たったひとつのボタンの掛け違いから、
手の中にあったはずの幸せは少しずつ零れていった。
描いた未来は完璧だったはずなのに、
気付けば『もしも…』というコトバが
頭に浮かんでは消えてを繰り返すようになっていた。
掛け違えたボタンは、
全部はずして一から付け直すしかないみたい。
幸せな未来はどちらにあるのか分からぬまま、
再出発地点まで辿り着いた。
*
さくら咲くタンブラーは、
何ゴトもなかったかのように机の上に置かれ、
あなたに貰った紅茶が注がれる日々を
私の傍で過ごしている。
パンドラの箱にしまい込んでいた想いは、
いま小さく蕾から花へと変わろうとしている…
此の先にどんな結末が待っているのか、
私にはまだ分からない。
其れでも、
描いた未来へ進んでみないと…ね。
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題名:「サクラ色ト、パンドラノ箱ト、、、」
部門:文章表現部門A「エッセイ」
第二回「さくら芸術文化応援団」プロジェクト「あなたのさくら色2009」大募集! ←参加中
ときは流れ、
さくらの蕾がいまも咲きそうな季節の誕生日、
あの人はさくら咲くタンブラーを私にくれた。
気持ちを抑えきれずにはにかんで、
心の中を覗かれてしまいそうな気がしていたよ、
終わらせていたはずだったのに…
だから、
其れは思い出しそうになるコトを怖れて、
使うことさえも出来ずに、
いつしかしまったコトすら忘れていた…
*
2度目の同じ季節を通り越して、
また寒い冬が訪れようとしていた頃、
渡せなかったモノと使えなかった
其れを見つけたよ。
渡せなかったモノは、
綺麗な想い出になったと誰かに伝えたくて、
寒空の下でも肌身離さずに持ち歩いてた。
其れは、
ただ使い出すきっかけを失ったまま
机の上でオブジェクトと化していた。
*
ちょうどその頃、
あの頃と同じ魔性の香りを放つ
あなたの存在に感付いた。
一歩足を踏み入れれば、
其れは私の負けとなるコトを知っていたし、
手の中にある幸せを捨てるつもりも無ければ、
無駄な疵痕を作るつもりもなかった。
でも、
冷たい雨の降る夕暮れドキ、
ふと使われるコトのなかったタンブラーを
あなたに貸し出した。
其のときは深い意味など考えずに…
でも、思えばあの瞬間から、
何かが始まってしまったのかもしれない。
*
たったひとつのボタンの掛け違いから、
手の中にあったはずの幸せは少しずつ零れていった。
描いた未来は完璧だったはずなのに、
気付けば『もしも…』というコトバが
頭に浮かんでは消えてを繰り返すようになっていた。
掛け違えたボタンは、
全部はずして一から付け直すしかないみたい。
幸せな未来はどちらにあるのか分からぬまま、
再出発地点まで辿り着いた。
*
さくら咲くタンブラーは、
何ゴトもなかったかのように机の上に置かれ、
あなたに貰った紅茶が注がれる日々を
私の傍で過ごしている。
パンドラの箱にしまい込んでいた想いは、
いま小さく蕾から花へと変わろうとしている…
此の先にどんな結末が待っているのか、
私にはまだ分からない。
其れでも、
描いた未来へ進んでみないと…ね。
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題名:「サクラ色ト、パンドラノ箱ト、、、」
部門:文章表現部門A「エッセイ」
第二回「さくら芸術文化応援団」プロジェクト「あなたのさくら色2009」大募集! ←参加中
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